01背景トンネルや水道管のような通信条件の悪い場所では、撮影して持ち帰るだけでは作業の負荷が大きく残ります。さらに問題となるのは、品質基準を満たさないフレームをその場で棄却する人がいないことです。画質ゲートも棄却も既知の手法ですが、それらが監督制御の判断へどう伝播するかは、測定しなければ明らかになりません。この研究では、固定した証拠を用いてこの伝播を測定しました。
02構成撮像、ハッシュ、画質指標 q の算出、分類、証跡コミット、5 状態の監督制御の順に処理が進むよう、ファームウェアを構成しています。監督制御は受理、再撮像、安全停止に分岐します。再撮像は N_max = 2 で飽和し、安全停止はラッチして、解除コマンドを受信するまで点検を再開しません。証跡ストアは 1 レコード 1 不変ファイルで、索引は保存せず起動時の走査で再構築します。
03測定結果凍結チェックポイントで採点し直した 1,000 枚のコンクリートパッチを固定証拠として、6 つの候補改善(E1–E6)を 1 層ずつ入れ替えて比較しました。6 つのうち 5 つは、事前の想定と異なる挙動を示しました。証跡バッファは保管では優位だが到達では優位でない、配備フォーマットの整数化は同一画素で 13,638 件の監督判断を変える、判定が出た時点で機体は既に通過しており 1,000 レコード中 387 件が別の面を指す、といった結果です。
04現状機体プロセッサ上での MobileNetV2 int8 推論、索引の走査再構築(40/40 試行で 4,000 件を完全回復)、実ケーブル抜きに対する証跡の耐久(18/18)、監督判断経路の WCET までを実機で測定しました。一方でオンターゲット推論は 94.3 秒でリアルタイムではなく、消費電力と現場精度は未測定です。検証は台上の条件に限られ、飛行時と現場での性能はまだ確認できていません。